とは言えなぜ獅子なのでしょう。どうして頭をかむのかなど不思議に思ったこともあるはずですよね。
獅子舞について詳しく見ていくこととします。
目次
獅子舞の意味由来は?
おめでたい時に獅子舞がおこなわれる意味としては、獅子舞が疫病退治や悪魔祓いの力を持っているからです。
日本で初めてお正月に獅子舞を舞うようになったのは16世紀の初めのこと、室町時代でした。伊勢の国にて始まり、江戸へと伝わり、お正月だけでなくお祭り事・お祝い事には獅子舞と定着していったのです。
最近は見かけることが少なくなった獅子舞、江戸時代初期までは獅子舞を舞って全国をめぐり悪魔祓いをしてまわる、そんな団体もありました。「江戸大神楽師」や「伊勢大神楽師」など、彼らの働きにより日本の各地で獅子舞は当たり前となったのでした。
その中でそれぞれの地域で変化したのでしょう。全国的には2人以上の方が1匹の獅子を演じる伎楽系が一般的ですが、関東や東北地方の場合には1人で1匹という風流系が見られます。中にはお腹に太鼓をくくりつけて演奏まで含めてすべてを1人でといったところもあります。
1人だとあれもこれもとやるのですから大変そうですね。獅子舞は単に踊って見せるだけではなく疫病退治や悪魔祓いの意味があるんですね!
獅子舞が頭を噛むのはどうして?理由は?
得体の知れない動物にいきなりぱっくりと食われるのですから、恐ろしい事この上なしです。頼みの綱の親たちはむしろ積極的に食わせに行くし、周りも笑っているだけで助けてはくれません。トラウマになってもおかしくない状況です。
でもそれは、あなたのことを思ってやってくれていることなのです。獅子は霊獣で噛んでもらうことで魔を払ってもらっているわけです。
「噛みつく・神がつく」といったダジャレもあるようです。
頭が良くなるってのは本当?子供を噛ませる為のフレーズ?
しかし考えようによっては魔を払ってもらう事で休むことなく学校に行けるようになれば家で休んでいるよりは成績がアップするのかもしれませんね。
年齢を重ねて其処ここが痛むようになり病気がちになったのであればともかく、子どもたちに「病気しなくなるよ」なんて言っても恐怖の方が打ち勝ってしまい嫌がる事は必須ですよね。だからこそ、「頭が良くなるよ」と喜びそうな言葉であやしながら噛んでもらうよう連れて行っていたのではないでしょうか。
憶測ですが、親が子の頭を獅子舞に噛ませて魔を払ってもらう為に編み出したフレーズではないでしょうか。真実は病気をしない子供でいて欲しい親心ですよ!
獅子舞は何の動物?ライオン?架空の霊獣?
ライオンと言えば今も動物園でしか見ることの無い、日本ではあまりなじみのない生き物です。決して昔は生息していたというわけでもありません。
獅子舞の起源はインド、インドの遊牧民たちにとっては力の強いライオンは霊獣であり神でした。それゆえに、ライオンを模した舞を舞うようにしたら、病気や悪魔たちも怖がって逃げて行ってくれるはずと思われたのでしょう。
とはいえ、インド発というのも定かではない情報、中国の架空の霊獣である獅子が獅子舞の原型なのではといった説もあります。
あのジブリの名作でも「シシ神さま」というのが出てきましたがそれもまた鹿に似ているけれど鹿にはあらずの霊獣でしたね~。
人間とはまた違う動物の力に、人々は畏敬の念を抱きそれを元に霊獣が作り出されたのでしょう。
子供の頃は恐ろしく思っていた獅子舞ですが、よく見ると確かにライオンとはまた違った愛嬌がありますね!
喪中で獅子舞の祭りへの参加は出来る?出来ない?
宗教を信じている方が少ないと思われる日本ですが、実際にはクリスマスにお正月とさまざまな宗教が当たり前に生活の中に入り込んでいるのです。
喪中という考え方は神道、仏教の世界では故人の冥福を祈るために神事への出席を控える、といった考え方はありません。ぜひ獅子舞にご参加ください。
地域の祭りにも行っても良いのです。お正月行事だって、神道と仏教が入り混じってできているわけで、それとはまた別の由来を持つものもあります。
お歳暮とかの儀礼を欠いて、どんどん友達を減らしてしまうようなこともやめましょう。 その昔は、喪中と言えばもっともっと長い間喪に服していました。でもそれだと日々の暮らしに悪影響を及ぼしてしまいます。
故人をしのぶのも大切ですが、それ以上に生きている人たちの暮らしが大切なのです。そういったわけで縮小傾向にある喪中、そもそも年賀状を出さないといった若者も増えていっていますから、喪中の知識さえ廃れていくのかもしれませんね。
取りあえず、獅子舞の華やかな音が聞こえてきたら出て行って楽しみましょう。
まとめ
ライオンや霊獣に齧られるのだから、怖くって当たり前でしょう。
お子さんたちを恐怖に陥れる獅子舞にはこのような歴史があったのです。喪中であっても見にいけます。ぜひお正月らしい風景を楽しむようにしてください。