昔の人はこの時期にどんな行事や風習を行ってきたのでしょうか。
暮らしに根付く主なものを見ていきましょう。
9月の人気の行事・イベント・記念日
防災の日
9月1日には各地で防災イベントや防災グッズの点検などが呼び掛けられます。日本は世界の中でも特に地震が多い国で、これまでに何度も地震や津波による被害を受けてきました。
防災の日をきっかけに、家族や勤務先で防災マップを確認するなどをして、命を守ることについて考えてみましょう。
二百十日
この時期は台風が多く襲来することから、収穫を控えた稲への被害が懸念されてきました。
そのため二百十日は農家にとって厄日とされています。農作物を守るため、風を鎮める「風祭り」が日本各地に残っています。有名なのは300年以上の歴史を持つ富山市の「おわら風の盆」です。
また、関東から信越地方には、長い棒の先に草刈り鎌をくくり付けた「風切り鎌」を屋上や庭の隅に立てる風習が残っています。
風の神様を切って力を削ぎ、風鎮の願いを届ける意味があるとされているんですよ。
国民栄誉賞の日
1977年9月3日に巨人の王貞治選手がアメリカの大リーグのハンク・アーロン選手の持つ最多本塁打記録を更新する通算756号を達成しました。
それまでスポーツ選手の栄誉を称える賞がなく、日本政府は王選手の偉業を称えるため、急遽「国民栄誉賞」を創設し、9月5日に贈呈式を行いました。
国民栄誉賞を受賞した人は王選手などスポーツ選手の他に歌手、俳優、作曲家などが選ばれていますよ。
十五夜
9月中旬から10月上旬の満月の日に行われます。
十五夜は中国から伝わり、平安時代に貴族の間に広まりました。お供え物はススキ、月見団子、芋類などの農作物が一般的です。
全国的には月見団子は白くて丸い団子をピラミッド状にしてお供えしますが、関西では里芋をイメージした細長い形の団子にこしあんを巻いた月見団子をお供えしますよ。
秋のお彼岸
仏教では西にあの世が存在すると考えられています。秋分の日は太陽が真西に沈むため、あの世と最も距離が近くなる日と考え、お墓参りをしてご先祖様を供養するようになりました。
お供え物は「おはぎ」が有名ですね。日本では小豆の赤い色がめでたい色と考えられてきました。秋のお彼岸の頃は萩の花が美しく咲き、ここから「おはぎ」と呼ばれるようになりました。
仏花に菊や萩などを選ぶとご先祖様に季節感を感じてもらえそうですね。
招き猫の日
右手を上げているのがお金招き、左手を上げているのは人招きとされています。
白や白地に三毛模様のものが一般的ですが、黒や赤の招き猫も存在します。日本では黒猫は強い霊力を持つと考えられ、魔除けや幸運をもたらす福猫とされてきました。京都では黒い招き猫は商売繁盛の象徴と言われています。
また赤い招き猫は病除けや健康長寿の御利益があるとされています。
現在ではカラフルな招き猫がたくさん登場し、日本のお土産として外国人にも人気があるようですよ。通販でも人気商品になっていますね!
まとめ
二百十日や防災の日があり、防災意識を高めるのに良さそうな月でした。
十五夜やお彼岸は秋らしい行事でしたね。招き猫は日本発祥のラッキーアイテムとも言える存在。様々な色の招き猫が存在していたのには驚きますよね。