みなさんも卒業式などの正式な場面で、幾度となく歌ってきたと思います。小学生のころからなじみがあるので、「歌って」と言われればするすると口ずさむことができますよね。
ですが、「日本の国歌」という認識はあっても、「君が代ってどういう意味の曲?」と聞かれて答えられる人は少ないのではないでしょうか。「千代に八千代に?」「石のいわおと?」改めて考えてもわからないですよね。
今回は、私たちの国歌「君が代」の意味について調べてみましょう。本当の意味と言われている意味も説であるので紹介していますよ。
目次
君が代の歌詞の意味は?天皇の時代が続く意味?2番もある?3番4番も?
まず、「君が代」の歌詞を改めて読んでみましょう。
さざれ石の巌(いわお)となりて 苔のむすまで
子供のころは「岩音」かと思っていましたが、「巌(いわお)」なの?って思った人もいるのでは。
基本的な解釈は、まず「君が代」つまり、天皇陛下の時代が、「千代」=千年も、「八千代」=八千年も長く長く、小さな石が時を経て大きな石となって、苔むすまで続いていくようにという意味なのです。
思ったよりはシンプルな歌詞ですよね。
「君が代」の低い音がゆっくりと流れるような伴奏は、時代が長く長く続き繁栄していくいくとう、重厚な感じが表現されているようにも感じますね。
君が代には2番もあった?意味は?
さざれ石の鵜(う)のゐる磯(いそ)と
あらはるるまで
これは、源頼政(みなもとのよりまさ)が詠んだもので、「天皇陛下の時代が長く長く、深い海の底にある小さな石が、鵜のいる浅い磯の方まで現れるまで続きますように。」という意味の歌です。
3番4番の「君が代」もある?
記録によって3番、4番も存在しているようですが、歌詞は同じように天皇の時代の、長い繁栄を祈った歌となっています。
「君が代」歌詞のさざれ石とは?石灰石角れき岩?
「さざれ石」はとてもきれいな言葉ですが、本来は細石と書き、細かい石や小さな石のことを指します。
歌詞だけ見ていると、大きい石が砕けて小さくなるのはわかるけど、小さい石が大きくなるってどういう状況?と思いますよね。
「さざれ石」は石灰岩の一種を意味する?
石灰岩は雨水などで溶け出し、石と石の隙間に入りこむことで結合します。これは鍾乳洞などと同じ原理で、「石灰石角れき岩」と呼ばれています。
ひとつの大きな岩となるには、長い長い年月がかかります。
それを天皇の時代が繁栄する年月の比喩として、「君が代」の歌詞に用いたのでしょう。
日本の国家は海外の国家と違い戦争よりも天皇のある時代の安定を願う?
たとえばアメリカならば、「砲撃や爆弾の元でも、私たちの星条旗がたなびいている。」というように、戦争中に戦意を高揚させようという意味のものが多いです。
それに対して、日本の国家「君が代」は、天皇の在るこの時代が長く安定して続きますようにという、平安を願う歌であることがわかります。
「君が代」の本当の意味は恋愛って説がある?男女の恋や子孫繁栄の意味がある?
日本で初めて男女に分かれて存在した神様、イザナキとイザナミという言葉を聞いたことがありますか?
「君」は、この語尾の「キ」と「ミ」から来ているというのです。つまり「君」は「男女」。その子供たちの日本人が、千年も八千年も長く続くように。そしてさざれ石のように私たちひとりひとりは非力だが、みなが団結して大きな岩となり、息子や娘を育て繫栄してゆこうという、「男女の恋、そして子孫繁栄」を伝えたとも言われています。
人間の本質に沿っている感じがしますよね。正解は分かりませんが、もしかしてこちらの意味が正解だってなんて事もあり得るかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。子供のころから式典などで耳にしてきた「君が代」。
なんとなく覚えて、なんとなく聞き流していた人も多いと思います。ですが、意味や由来を調べてみると、なんとも豊かで、壮大な意味のある歌であることがわかりましたね。
天皇の時代が長く続く事を意味する以外にも、恋愛や子孫繁栄の意味が本当の意味では?と伝える人もいます。どちらかが真実かは分かりません。
これからどこかで「君が代」を耳にした時は、きっと違った意味をもった曲として聞こえ、思わず聞き入ってしまうかもしれませんね。