今回は、二十四節気の意味やそれぞれの名前・読み方・その由来などを一覧の形式でまとめました。
目次
- 1 【二十四節気とは?】太陽の円の軌道で24等分した季節?
- 2 【二十四節気の一覧まとめ】24等分した名前(季節)と意味は?読み方は?
- 2.1 小寒(しょうかん):1月5日頃
- 2.2 大寒(だいかん):1月20日頃
- 2.3 立春(りっしゅん):2月4日頃
- 2.4 雨水(うすい):2月18日頃
- 2.5 啓蟄(けいちつ):3月5日頃
- 2.6 春分(しゅんぶん):3月20日頃
- 2.7 清明(せいめい):4月4日頃
- 2.8 穀雨(こくう):4月20日頃
- 2.9 立夏(りっか):5月5日頃
- 2.10 小満(しょうまん):5月21日頃
- 2.11 芒種(ぼうしゅ):6月5日頃
- 2.12 夏至(げし):6月21日頃
- 2.13 小暑(しょうしょ):7月7日頃
- 2.14 大暑(たいしょ):7月23日頃
- 2.15 立秋(りっしゅう):8月7日頃
- 2.16 処暑(しょしょ):8月23日頃
- 2.17 白露(はくろ):9月7日頃
- 2.18 秋分(しゅうぶん):9月23日頃
- 2.19 寒露(かんろ):10月8日頃
- 2.20 霜降(そうこう):10月23日頃
- 2.21 立冬(りっとう):11月7日頃
- 2.22 小雪(しょうせつ):11月22日頃
- 2.23 大雪(たいせつ):12月7日頃
- 2.24 冬至(とうじ):12月22日頃
- 3 まとめ
【二十四節気とは?】太陽の円の軌道で24等分した季節?
日本では江戸時代から使われています。
古代の中国では、月の満ち欠けを基準に考案された「太陰暦」が使われていましたが、太陰暦は太陽の位置とは無関係なため、季節にズレが生じていました。しかし、農家などではその季節を正確に把握する必要があるため、太陽の動きをもとにした新しい「二十四節気」という暦が考えられ使用されてきました。
1年全体を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つの期間に分けて、それぞれ由来のある名前がつけられています。
【二十四節気の一覧まとめ】24等分した名前(季節)と意味は?読み方は?
小寒(しょうかん):1月5日頃
- 読み方:しょうかん
- 意味:寒の入り
小寒とは、寒さがまだ最大ではないという意味です。
季節は本格的な冬となり、「小寒」と「大寒」と呼ばれる時期になります。しかし、「小寒の氷、大寒に解」とも言われ、実際には小寒のほうが、寒さは厳しいと言われています。
小寒の日から寒中見舞いが出されます。この日から節分までを「寒・寒中・寒の内」といい、約30日間ほど厳しい寒さが続きます。
寒の内とは一年のなかで最も寒い季節のことで、暦の上の「寒の内」が実際には気温が最も低くなる季節です。
大寒(だいかん):1月20日頃
- 読み方:だいかん
- 意味:一年で最も寒い、極寒の絶頂期
各地で一年の最低気温が更新されていく頃で、「大寒の水は腐らない」とされ、保存用として汲まれることもありました。
武道では、寒稽古が行われたりします。大寒は、その前の二十四節気の「小寒」から数えて15日目に当り、小寒から大寒の期間を「寒の入り」と言います。
そして、大寒から次の「立春」までの15日間を合わせた30日間を「寒の内」と言いますよ。
立春(りっしゅん):2月4日頃
- 読み方:りっしゅん
- 意味:旧暦での1年の始まり
「立」がつくと新しい季節になるという意味があり、立夏・立秋・立冬と同様、四季の節目の意味があります。(これら4つを「四立(しりゅう)」といいます。)「春立つ」とは、春になるという意味です。
旧暦では、立春の日が一年の始めの日、つまり新年であるとされています。「旧正月」は立春の日のことであり、この日の前夜を年越しとする風習があります。このため、立春は「正月節」「歳首(さいしゅ)節」ともいいます。また、暦の上での雑節の基準になる比でもあり、立春の日を基準に数えて「八十八夜」「二百十日」などの日を算出します。
日ごとに日が長くなり、草木に芽がではじめます。次第に春の気配を感じるようになり、暖かい地方では梅の花も咲き始めます。
立春以降に吹く風を「春一番」と呼びます。立春以降に初めて吹く暖かい突風のことで、これ以降は次第に気温も上昇してきますよ。
雨水(うすい):2月18日頃
- 読み方:うすい
- 意味:今まで降った雪や氷が解けて水となり、雪が雨に変わって降る
厳しい寒さの中降り積もった雪、極寒で凍った湖や海の氷が張るの暖かい気候で徐々に溶け出し、降り続いた雨もやがて雨へと変わります。
この頃からは寒さも峠を越え、春の陽気が感じられるようになります。昔は「雨水」の日を目安にして、農家などはその年の畑仕事の準備にとりかかります。
桃の花が咲き始める時期で、ひな祭りである「桃の節句」も雨水の期間になりますね。
啓蟄(けいちつ):3月5日頃
- 読み方:けいちつ
- 意味:冬籠りの虫が這い出る
啓蟄は、「土中で冬ごもりしている虫」をあらわしています。冬眠していた虫が冬眠からさめ、穴から出てくる頃という意味です。
まだまだ寒い季節ですが、日差しも徐々に暖かく春らしくなってきますね。
春分(しゅんぶん):3月20日頃
- 読み方:しゅんぶん
- 意味:昼が長くなる起点の日
春分を境に昼が1日およそ2分ずつ長くなり、夜は短くなっていきます。気温も上昇し、春〜夏へとむかっていくのです。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われ、この日を境に寒さの峠を越し、過ごしやすい気候となっていきます。
「春分の日」は、自然をたたえ、生物をいつくしむ日として選定された日本の祝日です。
昔の人はこの日を「自然に感謝し春を祝福する日」としていたため、そのような意味をもつ祝日となりました。
清明(せいめい):4月4日頃
- 読み方:せいめい
- 意味:すべてが明るく清らか
清明とは「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」の略で、「すべてが明るく清らかでけがれなく、生き生きと感じられる頃」という意味です。
清明の頃は桜の花が満開になり、お花見シーズン真っ盛りです。
雨が多い時期で、暖かくなったと思うと小雨が降り続き寒くなるなど、気温が変わりやすい季節でもありますね。
穀雨(こくう):4月20日頃
- 読み方:こくう
- 意味:全ての穀物を潤してくれる春の雨
穀雨とは全ての穀物を潤してくれる春の雨という意味で、さかんに降る雨が田畑を潤し、穀物などが育つのを助ける季節のことを意味しています。農家にとっては種蒔きの季節であり、生き生きした新しい力がみなぎる雰囲気の情景です。
この頃から、変わりやすい春の天気も安定し、日差しも強まって来ますね。
立夏(りっか):5月5日頃
- 読み方:りっか
- 意味:夏が始まる
立夏は春分と夏至のちょうど真ん中で、暦の上での夏の始まりとなります。立夏から立秋の前日までが暦では夏季になります。
まだ季節としてはそこまで夏の暑さを感じない時期ではありますが、山にも青葉が目立ち始め、明るく強い日差しもあいまって夏の気配を感じ始める頃です。時には汗ばむくらい気温が上がることもあります。
立夏は「夏立つ」「夏来る」などとともいわれ、夏の代表的な季語にもなっていますよ。
小満(しょうまん):5月21日頃
- 読み方:しょうまん
- 意味:万物が次第に成長して満ち始める
小満とは、陽気が良くなって草木などが次第に生い茂り、万物が次第に成長して満ち始めるという意味が由来になっています。
この頃はようやく暑さも加わり、麦の穂も育ち、山では草木が実をつけ始め、つつじなどの花も盛んに咲きはじめる時期です。
田植えの準備を始める頃でもあり、西日本では走り梅雨もみられますね。
芒種(ぼうしゅ):6月5日頃
- 読み方:ぼうしゅ
- 意味:芒(のぎ)を植え付ける
芒種とは、稲や麦などの「芒(のぎ)」のある穀物を植え付けることが由来となって生まれた季節の名称です。芒とは稲や麦などの実の殻にある毛のことで、芒の付いた実は「もみ」のこと。麦を収穫し、畑に穀物を植え付ける時期を意味しているのです。
この時期は梅雨入り前で、雨が降ることが多くなります。そして、農家では種まき・田植えの開始期にはいり、準備などで多忙を極める時期ですね。
夏至(げし):6月21日頃
- 読み方:げし
- 意味:1年でもっとも日が長い
夏至とは、太陽の高度が最も高くなり、一年の中で昼間が長い日のことです。
一年で昼間が最も短い「冬至」と比べると、5時間余りも昼間が長くなっています。そして、この日を境にだんだん日が短くなって行きます。
暑さのピークというよりはまだ梅雨があけていないことが多く、北陸地方は梅雨の真っ直中の季節です。梅雨の中、農家は田植えなどの農作業で忙しい毎日を過ごしますね。
小暑(しょうしょ):7月7日頃
- 読み方:しょうしょ
- 意味:夏が始まる
小暑とは、本格的な夏が始まる合図のような意味が込められています。
この時期に徐々に梅雨が明けはじめ、本格的に日差しも強く気温も高くなって本格的な夏へとさしかかります。夏の太陽に照りつけられ、じりじりと暑くなっていく季節です。蓮の花がひらき、蝉も鳴き始めます。
小暑の日から「暑気」がはじまるとされており、小暑から立秋に前日までの期間が「暑中」となります。「暑中見舞い」をおくるのもこの期間です。
正確な時期で暑中見舞いを送りたければ、毎年小暑の日付をチェックすると良いでしょう。
大暑(たいしょ):7月23日頃
- 読み方:たいしょ
- 意味:1年で最も暑い
大暑とは、一年でもっとも暑さの厳しい時期という意味です。梅雨明けの本格的な夏の時期をあらわしています。
このころには、ほとんどの地方で梅雨明けまたは梅雨間近となります。太陽の日差しは強く、気温も急上昇し、夏晴れの快晴が多くなります。実際には一年でもっとも暑いのは大暑よりもう少し後の時期になりますが、非常に蒸し暑く、集中的に雨がふることもあります。
大暑の日にあわせて、全国各地で「打ち水」をするイベントも行われていますよ。
立秋(りっしゅう):8月7日頃
- 読み方:りっしゅう
- 意味:秋がはじまる
立秋は「秋立つ」、すなわち秋に入ったということを意味しています。立春からちょうど半年が経ち、この日から立冬までが暦での秋となるのです。この日から秋に向かって残る暑さを「残暑」と呼びます。
朝晩が少し涼しくなりはじめ、まだまだ暑い中でも秋が気配をのぞかせる頃とされています。しかし、近年の日本の気候ではこの時期に秋を感じるのはなかなか難しいかもしれません。
暦の上では秋になっても、日中はまだまだ残暑が厳しく、1年で最も気温が高くなる時期でもあります。
立秋の期間はお盆の時期にも重なり、各地で盆踊りや夏祭りなどもこの時期の物がもっとも多くなりますね。
処暑(しょしょ):8月23日頃
- 読み方:しょしょ
- 意味:暑さがやわらぎ止まる
初秋の時期で、暑さもひと段落して涼しい風があたりを吹き渡り、ようやく過ごしやすくなる季節です。穀物も徐々に実り始めて収穫も目前になります。
山間部などでは早朝に露もかかりはじめ、秋の気配をにおわせます。
この時期は台風が来やすいシーズンでもあります。処暑の時期は、1年でもっとも台風が来やすいのですよ。
白露(はくろ):9月7日頃
- 読み方:はくろ
- 意味:空気が冷えて植物に露が宿る
白露とは「しらつゆ」のことで、空気が冷えて植物に露が宿り白く見える様子をあらわしています。
露(つゆ)とは、晴れた朝に草の上などにみられる水滴のこと。地面や物体が氷点下まで冷えると、大気中の水蒸気が凝結して水滴が生じます。
暑さが和らいで秋となり、風が冷たい秋晴れの夜や朝には露が出来やすくなります。露は月と並ぶ代表的な秋の季語にもなっている言葉です。
古典で有名な「山月記」にも「白露は地に滋く〜」と本文中に白露の記述がありますね。
秋分(しゅうぶん):9月23日頃
- 読み方:しゅうぶん
- 意味:昼と夜の長さが同じになる
春分のときと同じく、太陽が真東から昇って真西に沈むため、1日のうちの昼と夜の長さがほぼ同じになります。春分の場合は春分点を境に昼が長い夏至へと向かい、秋分の場合は秋分店を境に昼が短い冬至へと向かいます。
秋分を境に夜が1日およそ2分ずつ長くなり、昼は短くなります。秋の夜長のはじまりです。
気温も下がり、冬へとむかっていく季節。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われ、この日を境に寒さが増していきます。
毎年9月23日頃を秋分の日と言い「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」として1948年に日本の祝日として制定されました。
寒露(かんろ):10月8日頃
- 読み方:かんろ
- 意味:草花に冷たい露(つゆ)が宿る
寒露は、露が冷え込んできた空気と接し、霜へと変わる目前の時期をあらわしています。短歌や俳句にも多数使われている季語のひとつです。
秋の長雨などの季節の変わりめの天候を経て、ひとつ前の秋分を境に夜が長くなり、本格的に秋が深まってくる季節です。朝晩は寒さも感じられるようになります。空気が澄んで秋晴れの日が多く、月も綺麗に見られる時期です。
東日本の地域ではもみじも紅葉がはじまり、山が色づきはじめます。農作物も各地で収穫期となり、農家にとっては忙しくなる季節ですね。
霜降(そうこう):10月23日頃
- 読み方:そうこう
- 意味:草花に冷たい霜(しも)が降りる
霜降とは、「しもふり」ともいいます。露が冷たくなった外気と接して霜となる程の寒い時期をあらわしています。短歌や俳句でも使用されている季語のひとつです。
霜降の季節は、冷え込む朝晩は草木に霜がおりているのがちらほらと見えはじめ、ひっそりと秋が深くなり、もの寂しい雰囲気がかもしだされます。確実に一歩一歩、冬へと近づいていることを五感で認識する季節です。
時々雨もありますが、気持ち良く晴れた秋晴れが多く、美しい紅葉も山々に姿を見せ始めますね。
立冬(りっとう):11月7日頃
- 読み方:りっとう
- 意味:冬が立つ(冬に入る)
立冬とは、冬の始まりのことを意味しています。
「立」がつくと新しい季節になるという意味があり、立春・立夏・立秋と同様、四季の節目の意味があります。(これら4つを「四立(しりゅう)」といいます。)俳句などの季語には、「冬立つ」「冬入る」などを使用します。
旧暦の四季で「冬」の季節に入る始まりの二十四節気で、冬の気配が感じられるようになる時期です。朝晩は冷え込み、日中の日差しも強さがゆるんできます。
木枯らし一号や初雪の知らせもこのころから耳にするようになるでしょう。だんだんと日も短くなり、夕焼けの空が澄んで冬の空となっていく季節ですね。
小雪(しょうせつ):11月22日頃
- 読み方:しょうせつ
- 意味:雪はまださほど多くない
本格的な雪はまだ降らない時期ですが、雪国の地方では雪がちらつきはじめます。
日差しも弱くなり、色づいた紅葉も徐々に散り始める頃です。
冷え込みが厳しくなり、本格的な冬の準備に入る季節です。お歳暮の準備なども、この頃からはじめますね。
大雪(たいせつ):12月7日頃
- 読み方:たいせつ
- 意味:雪が激しく降り始める頃
大雪は、雪が激しく降り始め、冬本番に入ってきます。
木枯らしが吹き荒れ、雪がたくさんふりはじめる時期です。特に日本海側では激しくふりはじめ、山もすっかり雪景色一色となっていきますね。
冬至(とうじ):12月22日頃
- 読み方:とうじ
- 意味:1年で最も昼が短くなり夜が長くなる日
冬至の当日は、太陽の高度(観測地点から太陽の角度)が最も低くなり、一年の中で最も昼間が短くなります。
一年で昼間が最も長い「夏至」と比べると、5時間余りも昼間が短いのです。一年中で最も夜が長くなる日で、この日から日照時間が再び長くなっていく、昔はこの日を年の始めと考えていました。
昔から冬至の日祝う風習があり、宮中では祝宴が催されます。
暦の上では冬の半ばということになりですが、寒さが厳しくこれから冬本番になってくる時期。本格的な積雪や寒さが厳しくなってくる季節です。
まとめ
二十四節気には日付を表す他に、それぞれの言葉自体にも意味があり、それぞれの季節の四季を表現しています。
読み方も難しく普段はなかなか使う機会もない言葉が多いですが、日本の代表的な旧暦として頭の片隅に入れておくと良いでしょう。