会社生活に慣れてきた夏頃なんとなく気になってくるのが、上司へのお中元。お中元・お歳暮や年賀状を公に廃止している会社も多くなってきましたが、まだまだそのような習慣の残る会社も少なくないはず。
少人数の会社等では特に、そのような行事も重要視されているかもしれません。
そんなとき、新入社員やまだ会社に慣れていない場合どうしていいか悩むと思います。今回は、上司にお中元が必要かどうか、必要な場合どのようなものを贈ったらよいのかを紹介します。
目次
新入社員のギモン「上司にお中元は必要かどうか?」
お中元などの贈答品は禁止の傾向が高い
最近では、上司へのお中元などの形式的な挨拶行事は禁止している会社が多くなっています。大企業などではほとんどの会社がそのようなルールを会社として決めていることがほとんどで、その場合は新入社員研修などでそのような研修を受けるか、規則などに書かれているかもしれません。
公務員は特に厳しく、社内では常識の範囲内で許されますが、利害関係者との贈答品のやりとりは一切禁止されています。
まだ贈答文化が残る会社も多くある
ただ、まだ社内でもお中元などの贈答品を送り合う社風が残っている会社もありますので、どちらかわからなかった場合は先輩など身近な人にどのような文化なのか事前に確認し、どうすべきか確認しましょう。
上司に贈るお中元の価格相場
では、実際に上司にお中元を贈るときの料金の価格相場はどのくらいなのでしょうか。
上司へのお中元の相場
上司へのお中元の相場は3,000円から5,000円程度です。これは、一般的なお中元の価格相場と同じです。
特別にお世話になった方への相場
特別にお世話になった方には、5,000円から10,000円程度の金額の品を贈る場合もあります。
年齢・役職によっても相場が変わる
上司の年齢が40代・50代と年配の方の場合は、通常の相場より少し高めの5,000円から7,000円程度が一般的です。役職も高ければ高いほど、少し相場は高めと認識しておきましょう。
金額が高すぎてもNG
あきらかに高級すぎるものを贈ると、お返しや御礼などかえって相手に気を遣わせてしまうことにもなります。無理な金額設定なものは選ばず、あくまで御礼の気持ちの品であるということは忘れないようにしましょう。
絶対外さない!上司へのお中元の人気商品
基本的には本人の嗜好にあわせて好きそうなものをセレクトできるのがベスト。ただ、そんなのなかなかわからない!とう場合、上司へのお中元で外さないための定番人気商品を3つご紹介します。
①肉やハムなどの高級食材
ローストビーフ、ハム、ブランド牛の肉など、普段自分では買わない高級食材は鉄板の品です。肉が嫌いという人はまず少ないですし、外す確率は極めて低いでしょう。
ただし、他の人とかぶってしまう可能性もたかいのでなるべく賞味期限が長めのものを選ぶと心遣いをしましょう。悩んだら賞味期限が一番長いので!とデパートの方にセレクトしてもらうといいかもしれませんね。
②フルーツ
高級フルーツも定番商品といえるでしょう。好き嫌いがあるかもしれないので、メロン1個だけ、というものよりも、いくつかの種類が入っているものを選んだほうが無難かもしれません。
③お酒やジュースなどの飲み物
子供がいる上司への贈り物では、ビールやジュースなどの詰合わせも喜ばれます。定番中の定番ですが、いくらもらっても困るものではないですし賞味期限も長いのが嬉しい商品です。ただし、上司本人がお酒が飲めないのにお酒を贈るのはNGですので、お酒は飲めるかどうかリサーチしてからにしましょう。
※贈ってはいけないもの
金券・商品カタログなどお金の変わりになり得るようなものは贈り物として相応しくありませんので贈らないようにしましょう。夏のご挨拶の意味のこもった贈り物のため、基本的には「清涼感のある季節のもの」を選んで贈るようにします。
上司へのお中元の送り状の書き方
お中元を贈るときは、送り状を添えるか、商品と別途挨拶状を郵送するのがマナーです。
送り状は、下記順番と内容で文章を構成します。
- 時候の挨拶
- 日ごろの感謝・ご無沙汰のお詫び
- 贈り物についてのコメント
- 末文の挨拶
上司への送り状の具体的な例文を下記にご紹介します。
拝啓
盛夏の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。平素はいつもお世話になり、誠にありがたく感謝申し上げます。
さて、本日は心ばかりの夏のご挨拶として、私の実家の地域の特産品であるフルーツを送らせていただきます。ささやかな品ではございますが、皆様でお召し上がりいただければ幸いです。
まだまだ未熟な私ではございますが、今後ともご指導ご鞭撻の程、どうぞよろしくお願いいたします。
暑さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
敬具
◯◯年◯月◯日
他の表現など送り状に関する詳細はこちらの記事をご参考ください。
上司へのお中元を渡す方法
いざ渡すとなったら、どのように渡せばよいのでしょうか。
直接渡す
身近な上司などの場合、直接個別に時間がとれるような間柄であれば、タイミングをみて直接時間をもらってお渡ししてもよいでしょう。業務時間を大幅に使うことのないよう、あくまで上司の部屋に行ってさっと渡せるような場合のみにしたほうがよいでしょう。他の人が直接渡しているようであれば、自分も直接渡すのが無難です。
本来お中元はご自宅に伺うのが正式な渡し方ですが、会社での関係でそこまですることも今はほとんどありません。
郵送するときの住所の聞き方
上記以外に場合は基本的には郵送が一番シンプルでベスト。事前に上司の住所をリサーチしておきましょう。
上司へ住所を聞く時は、「年賀状や暑中見舞いなどを送りたいので、ご住所を教えていただけませんか?」と聞きましょう。
または、「ささやかな品を贈りたいのですが、ご住所を教えていただけないでしょうか。」とストレートに聞くと良いでしょう。「お中元を送りたいので住所教えてください」というと、遠慮させてしまうことになるので失礼に当たる場合がありますので、ストレートに聞く場合も少し遠回しな表現で聞きだします。
社内で全体に共有されている場合を覗いて、本人の許可なく周囲の人から住所等の個人情報をきいて勝手に使うのはマナー違反ですので、本人に直接しっかりききましょう。
上司へお中元を贈る時の注意点
お中元をおくるときは、次のことを必ず確認しましょう。
お中元の時期に注意
お中元は関東では7月1日から7月15日、関西では7月15日から8月15日の間におくります。地域によって時期も異なりますので、いつの期間におくらなければならないかしっかり把握しておきましょう。
喪中ではないかどうか
喪中の場合もお中元を贈るのは問題ありませんが、贈る時期は49日が過ぎてから贈るのがマナーです。お中元の期間を過ぎてしまった場合は「暑中御伺」「残暑御伺」という名前で出します。
一度贈ったらお歳暮とセットで毎年贈る!
お中元はその年だけ贈っておわりではなく、毎年おくるのがマナー。また、お中元はその年の夏までの半年分のご挨拶なので、その年の年末にもお歳暮を贈ることになります。お中元とお歳暮はセットで贈るのがマナーですので、お歳暮も忘れないようにおくりましょう。
まとめ
上司へお中元を渡す時のマナーはお分かりいただけたでしょうか。今回の記事は新入社員が上司に贈るときの注意点をまとめていますので、そもそもお中元ってなんだ!というところや、のしの書き方などの社会人としての常識も前提としてしっかりおさえておいてくださいね!