年末になり年賀状を準備する頃になると、「あれ?来年の干支はなんだっけ?」と思わず考えてしまうと思います。
干支は「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の12個で「十二支(じゅうにし)」と言います。十二支にはそれぞれ象徴する意味があり、暦の上で年だけでなく月や日・時間・方位・運勢などまで導き出せるのです。
ここではわたしたちが何気なく使っている「干支」について、その意味や種類・特徴をご紹介したいと思います!
目次
干支の一覧と順番・読み方・簡単な意味・特徴は?
12個に分けられているのは、干支の由来する古代中国で暦に使われていた木星が、12周期だったことに由来しています。
では、干支(十二支)のそれぞれが意味するものを見てみましょう。
干支(十二支)の一覧・意味・特徴
- 子(ね)…ねずみ・繁殖力が高いことから、子孫繁栄や子宝
- 丑(うし)…うし・農耕に欠かせない動物であり、物粘り強さや誠実さ
- 寅(とら)…とら・決断力や強さ、才能
- 卯(う)…うさぎ・飛躍や家内安全
- 辰(たつ)…龍のこと・権力
- 巳(み)…へび・脱皮することから再生や生命力
- 午(うま)…うま・農耕に欠かせないことから、豊作や健康
- 未(ひつじ)…ひつじ・群れることから家内安全
- 申(さる)…さる・知性や器用さ、賢さ
- 酉(とり)…にわとり・粘り強さや商売繁盛
- 戌(いぬ)…いぬ・忠実さ
- 亥(い)…いのしし・病気に効くことから無病息災
十干十二支が始まり?「十干(じっかん)」とは?一覧・意味・特性は?
当時はこの十干十二支を使って、年・日・時間・方位などを表していました。
みなさんにあまりなじみのない「十干」ですが、こちらは「甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)戊(ぼ)己(き)庚(こう)辛(しん)壬(じん)癸(き)」の10の要素から成り立っており、十二支のように年などに割り振られています。
五行(木・火・土・金・水)と陰陽説によって特性が分けられており、陽の性質のものには「え」が、陰の性質のものには「と」がつくので、日本では「甲=きのえ」などと呼びます。
十干の一覧・意味・特性
- 木(成長・のびのび広がる性質)…甲(きのえ)、乙(きのと)
- 火(上昇・温かさ・盛んな性質)…丙(ひのえ)、丁(ひのと)
- 土(はぐぐみ・豊かな性質)…戊(つちのえ)、己(つちのと)
- 金(改革・変化の性質)…庚(かのえ)、辛(かのと)
- 水(冷たさ・流れる性質)…壬(みずのえ)、癸(みずのと)
その年の干支は、十干と十二支を組み合わせて作ります。
この組み合わせパターンは全部で60通りあるので、十干十二支を「六十干支(ろくじっかんし)」と呼ぶこともありますよ。
干支の方位・方角の一覧は?恵方も紹介!
現在でも使う「正午・午前・午後」という言葉は、11~13時が「午(うま)の刻」であることに由来しています。
方角にも十二支が当てはめられており、北を子として順番に一周します。
干支による方角(一覧)
- 北…子
- 北北東…丑
- 北東…丑寅
- 東北東…寅
- 東…卯
- 東南東…辰
- 南東…辰巳
- 南南東…巳
- 南…午
- 南南西…未
- 南西…未申
- 西南西…申
- 西…酉
- 西北西…戌
- 北西…戌亥
- 北北西…亥
4つの恵方
節分の時期によく目にする「恵方」は、歳徳神がいる吉運の方角のことです。
恵方は4つあり、その年の十干十二支によって決まります。
- 東北東やや東…甲(4)、己(9)
- 西南西やや西…乙(5)、庚(0)
- 南南東やや南…丙(6)、戊(8)、辛(1)、癸(3)
- 北北西やや北…丁(7)、壬(2)
十干は10種類なので、「下一桁が4の年の恵方は東北東やや東」ということになります。
干支と12支の違いは何?
「干支」と「十二支」という言葉は似ており、一般的に私たちが「来年の干支はなんだっけ?」と言う時は、十二支をさしていることが多いでしょう。
十二支は「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の12個の動物を表した言葉、干支は十二支と十干をあわせた十干十二支を略した言葉です。
十二支は12年で一周しますが、干支(十干十二支)の組み合わせは60パターンあるので60年で一周します。
ちなみに60歳で「還暦」のお祝いをするのは、干支が一周したためです。第二の人生に生まれ変わるという意味を込めて「暦が還る」と書き、盛大に長寿を祝う風習があるのですよ。
まとめ
「干支」の意味や特徴についてご紹介しました。
干支には12個の動物が当てはめられているだけでなく、暦上でその年を象徴する特性もあることがわかりました。近年では、干支を意識するのはお正月くらいしかないかもしれません。
ですが一年の計画を立てる年明けだからこそ今年の暦や動向に注目して、新しいチャレンジに役立ててみてはいかがでしょうか。