私たちの生活に特になじみの深い動物の一つが、犬ですね。
日本ではペットとしては江戸時代から、家畜としてはなんと縄文時代からそばにいた身近な動物なので、暦の「十二支」に選ばれるのは当然な気がしますね。
犬は元気で忠実なので、「戌（いぬ）年」生まれの人もとても真面目そうなイメージがあります。干支の十二支は12種類の動物でなりたっており、それぞれに性格の傾向があります。
ここでは「戌年」について紹介していきます！
目次
「戌（いぬ）年」の意味・由来は？
戌年が十二支の11番に選ばれたことには、こんなエピソードがあります。
年神様が元日の朝一番に自分の元へやってきたものから12位までを、年の大将にすると言いました。動物たちは大喜びで、かけつけました。
一番に到着したのは賢いねずみと、前の晩に出発した堅実な牛でした。仲の良かった犬と猿は一緒に出発しましたが、途中で欲が出て争うようになりました。丸太橋を渡る前に大げんかを始めてしまい、そこへ仲裁に入ったのが鶏でした。そのため「申（猿）・酉（鶏）・戌（犬）」と鶏を挟むような順になってしまいました。
これは「犬猿の仲」という言葉の元になったお話と言われています。後でご紹介しますが、このお話には戌年の性格が良く表れています。
「戌」という字の意味
「十二支」は古く中国で12周期の木星を基準に作られた、12個の字の暦に由来します。江戸時代に日本へ伝来し、庶民にもわかりやすいようなじみのある12種類の動物をあてはめました。
後から読みを時につけたので、「戌」という字を「いぬ」と読むようになったというわけです。
「戌」という字は「一」と「戉（まさかり）」で成り立っています。これは収穫した草の束と刃物を表した象形文字で、「ほろぶ・終わり・草木が枯れている状態」などの意味があります。
11番目の季節は収穫後のひと区切り、一度お休みをして仕切り直す時期と考えられます。少し怖いイメージがありましたが、自然の流れの中では当たり前の季節とも言えるでしょう。
戌年はしばしの休息の始まり、一度落ち着いて状況を整え直す年と考えてはいかがでしょうか？
「戌（いぬ）年」の生まれ年はいつ？
- 1922年
- 1934年
- 1946年
- 1958年
- 1970年
- 1982年
- 1994年
- 2006年
- 2018年
メジャーで大躍進を見せた大谷翔平選手も、1994年の戌年生まれですよ！
「戌（いぬ）年」生まれの人の性格・特徴は？
常識や人道を重んじ、助けてくれた人への恩は絶対に忘れません。類まれなる忍耐強さを備えており、コツコツと安定した人生を送ります。
直観力もあるので、思い切った行動に出れば大きなことを達成できる可能性もあります。若い内は苦労が多く、後にその苦労が糧となって成功を生みます。
今はつらくても、いずれ「あの時があったから」と思えるようになるでしょう。努力家な性格ゆえに、やや自分に潔癖になりすぎる時があります。
戌年は周囲のサポートを受けられる性格なので、少し気持ちを楽にして、パンクしない内に助けを求めましょう。
真面目な戌年の人は、一度怒らせると回復するのがとても難しいタイプです。「犬猿の仲」が生まれてしまった所以なのかもしれませんね。
男性の場合
男性ならば責任感が強く、器の大きい思いやりのある人です。
やや物静かに感じるかもしれませんが、安定したスキルで困っている人を積極的に助けてくれるでしょう。その誠実さから、歳を追うごとに社会的に評価されます。
女性の場合
女性の場合も意志が強く、自分で決断して人生を進めていくタイプです。
本音や感情をあらわにすることはあまりなく、上手に人間関係のスタンスを保ってすごします。周囲からは「何を考えているかわからない。」と思われてしまうこともあるでしょう。
「戌（いぬ）年」生まれの人の恋愛・仕事・金運は？
恋愛運
常識を重んじる戌年の人は、恋愛においてもとても慎重です。
お相手選びに失敗することは、ほぼありません。冷静な人に見えますが心の底には深い深い愛情を秘めており、「この人」と決めたら長く強く愛し続けてくれるでしょう。
交際までには時間がかかるので、アプローチする人は急ぎすぎないように注意しましょう。
仕事運
すべてに慎重な戌年の人は、評価されるまでにやや時間がかかります。
ですが強い責任感やまじめに取り組む姿勢を見て、歳を追うごとに周囲から評価されるようになるでしょう。
愛情が深いので個人活動よりもチームで動く仕事、誰かの役に立つ仕事で活躍できます。
金運
堅実な戌年は、お金の管理もとてもしっかりしています。
ですが決してケチではなく、「これ」と決めれば大きな買い物にも惜しみなくお金を使えるタイプです。
「戌（いぬ）年」の人と相性のいいと悪い人は？相性がいい干支？悪い干支？
十二支では、それぞれの性格特性から他の干支との相性を導き出せます。
では、戌年と相性のいい・悪い干支をチェックしてみましょう！
戌と相性のいい干支
- 寅（とら）年…決断力のある寅年が、やや情にもろい戌年をフォローする良い関係です。「気づいたらそばにいた。」というような自然な2人でしょう。1926年、1938年、1950年、1962年、1974年、1986年、1998年、2010年、2022年生まれなど。
- 午（うま）年…明るく陽気な午年は、やや几帳面な戌年をリラックスさせてくれます。ポジティブな気持ちでお付きあいできる関係です。1918年、1930年、1942年、1954年、1966年、1978年、1990年、2002年、2014年生まれなど。
- 卯（うさぎ）年…初対面から通じ合うほどの、良い相性です。器の大きな戌年が、おだやかな卯年をサポートしてあげる関係で◎。1927年、1939年、1951年、1963年、1975年、1987年、1999年、2011年、2023年生まれなど。
戌と相性の悪い干支
- 酉（とり）年…性格や価値観が違い、わかりあえない2人です。関わる時は、器の大きな戌年が酉年を受け入れるしかないでしょう。1921年、1933年、1945年、1957年、1969年、1981年、1993年、2005年、2017年生まれなど。
- 未（ひつじ）年…優しい未年とは相性が良さそうですが、お互いに譲らないので根本的には相入れないでしょう。ある程度の距離を保って、個性を尊重し合うよう心がけましょう。1919年、1931年、1943年、1955年、1967年、1979年、1991年、2003年、2015年生まれなど。
- 辰（たつ）年…戌年と辰年は十二支の中でちょうど反対側、そばにいると相手の邪魔をしてしまうでしょう。ただお互いに魅力を感じる部分はあり、タイミングを選べば良い関係になれる場合もあります。1928年、1940年、1952年、1964年、1976年、1988年、2000年、2012年、2024年生まれなど。
「戌（いぬ）年」には何が起きた？起きた出来事は？
平昌冬季五輪で羽生弓弦選手や小平奈緒選手などのメダルラッシュで盛り上がったのは2018年の戌年。反面、西日本豪雨や北海道地震などの災害も続いた年でもありました。
「戌年」には「収穫・終わる」などの意味があり、自然災害も多く起きがちと言われています。
過去にも長崎の記録的豪雨（1982年）や猛暑なども戌年の出来事でした。
そんなことを言うと、ちょっと怖くなってしまった方もいるかもしれませんね。
まとめ
戌年の人の性格や運勢をご紹介しました。
誠心の強い犬のように誠実で、簡単には人を裏切らない情に厚い人でした。類まれなる努力型の戌年は、やや時間がかかっても後に大きな成果を手にできる可能性があります。
ただしあまりに自分に厳しくしすぎると、息切れしてしまいます。時にはラクな気持ちでできないことを受け入れて、自分に優しくしてあげてください。器の大きい戌年の方なら、きっとできるはずですよ！
