服飾関係のお仕事に就いていたり、学校に通っているという方ならお馴染みいの行事ですが一般の方はすっかり針仕事から遠ざかっていて、縁遠くなりました。
でも簡単なソーイングセットくらいなら持っているはず、というよりもしもに備えて持っていた方が賢明です。神社やお寺などでもおこなわれているものの、自宅でも出来ます。
針供養が終わった後の捨て方は?土に埋める?ゴミに出す?
昔は針が刺されたこんにゃくや豆腐を土に埋めていたようです。
こんにゃく芋から作られたこんにゃくは土にかえる、元が大豆の豆腐だって土に埋まればかえりますそれに針だっていつかは錆びてボロボロになり同じこととなるでしょう。
お墓に入れるのと同じような状態です。 ただ残念なことに、今時のお宅というのはマンションなどの集合住宅で暮らす方も多く土の庭が無い場合もあるのです。
それに折れたとはいえとがった針、掘り返したお子さんや犬・猫などの動物が怪我をしたら大変です。なのでゴミで出してください。小さな針を何ゴミに分別するか・どうやって捨てるかはそれぞれの自治体ごとに違うので、市のホームページなどを見て調べましょう。
針供養は自宅でも出来ますが、行事という形できちんとおこなわれている神社やお寺はあります。東京でも浅草寺や富岡八幡宮など、京都などに旅行に行くならそのついでに寄っても良いでしょう。
大切な針と最後に旅行を楽しんで、そしてお坊さんによってきちんと供養してもらってみてはいかがでしょうか。ピンポイントでその日にいかなくても、いつでも大丈夫なように箱が用意されています。
そういった地域に行く予定がないという方も大丈夫です。場所によっては郵送でうけつけています。全国から針が届き2月8日に供養がおこなわれているのです。
針供養の日は嫁に出した親が餅を贈る針歳暮の日でもある?
ですが富山県・石川県は知名度が高いでしょう。
何しろ針歳暮という風習があるのです。はりせいぼ・はりせんぼなどと読み方はいろいろ、それぞれの地域ごとに若干の違いはあるものの共通するのが「お餅」です。
結婚して初めての12月8日、その日に針歳暮はあります。この日、お嫁さんの実家はお歳暮として大福餅(ながまし)を贈るのです。富山や石川のお餅屋さんにこの時期に行けば見ることができるでしょう。
贈り物として美しく彩色されたお餅で、きちんとした箱に収められています。 そもそも、針供養は針仕事をする方に関係ある行事でした。
今はともかく、針仕事といえば女性の仕事です。頑張ってくれた針にお礼を言うだけでなく、針仕事がうまくなるようにという意味もある針供養、女性たちは願いを込めて針を豆腐やこんにゃくに刺していたわけです。
それが結婚して初めての針供養の日には実家の親たちからの「大事な娘をぜひともかわいがってください」という想いがプラスされるのです。
嫁に行くということはもう自分たちの手が届かない場所に行ってしまうということ、いじめられてはいないか・無作法をしていないかと親たちは不安に思っていたでしょう。それは今の親たちだって同じこと、お餅にや親たちの愛が込められているのです。こちらもまた素敵な習慣ですね。
まとめ
モノに対する愛・大切な我が子に対する愛が込められた針供養という行事、ぜひ試してみてはどうでしょう。
針の1本1本まで大切にすることができる女性は、きっと針仕事が上達するのが早いでしょうし、女性として細やかな心遣いができる方となれるはずです。
こんにゃく一個あればよい、興味があるなら実際に供養をおこなっている神社やお寺に訪れてみて針供養を経験してみるのもよいことです。ずっと昔から続いてきた、日本の素敵な行事の一つです。