現代では、あまり暦を優先する人はいないかもしれませんが、人生のかかったタイミングでは、ついつい良い日取りを気にしてしまいますよね。
中でも、自分や大切な家族が体調を崩して、手術をするとなったら、運にでもすがってなんとか良い結果を引き寄せたいと切実に願うでしょう。
暦には、毎日の吉凶を表す占いのようなものがたくさん載っています。その中には、ピンポイントで手術が向いていない日があるのを、ご存じですか?それは「血忌日」と言います。
これは、暦の下の方に書いてある占い「歴注下段(れきちゅうげだん)」のひとつです。あまり知られていない暦なので、ぜひ、チェックしてみてください!
目次
「血忌日」の意味由来は?
この暦は、平安時代の具注暦(ぐちゅうれき・藤原道長の日記)にも登場する、とても歴史の古い暦なのですが、知名度が低く知らない人も多いと思います。
殺伐の意味が元々ある
血忌とは梗河座(こうがざ)、つまりうしかい座の精のことを指しています。古く中国では、この星座の3つの星のことを「殺忌」「日忌」「血忌」とあらわして、「殺伐」という意味を持つと考えられていました。
そのため、この日には人や動物に対して血を見るような行動がすべて凶とされており、手術や、狩猟などの殺生、死刑執行などもさけた方が良いとされています。
血が関係していないことにはさしつかえのない日なので、万人に影響する暦というわけではありません。
「血忌日」はいつ?2024年は?
血忌日の日付は、立春、夏至などの「二十四節気(にじゅうしせっき)」によって月を区切る節切り(せつぎり)と、毎日に割り振られた十二支で決まります。
つまり、月ごとに指定の干支の日が、血忌日となるので、基本的には12日に1回のサイクルで、定期的にめぐってきます。
月ごとの血忌日
- 正月節(立春:りっしゅん~)…丑の日
- 2月節(啓蟄:けいちつ~)…未の日
- 3月節(清明:せいめい~)…寅の日
- 4月節(立夏:りっか~)…申の日
- 5月節(芒種:ぼうしゅ~)…卯の日
- 6月節(小暑:しょしょ~)…酉の日
- 7月節(立秋:りっしゅう~)…辰の日
- 8月節(白露:はくろ~)…戌の日
- 9月節(寒露:かんろ~)…巳の日
- 10月節(立冬:りっとう~)…亥の日
- 11月節(大雪:たいせつ~)…午の日
- 12月節(小寒:しょうかん~)…子の日
以上となります。
ここでいう月は二十四節気に基づいており、正月節は現代でいう2月4日くらいからになります。
二十四節気?って人は別記事で紹介しているのであわせてご覧ください。
2024年の血忌日
- 1月13日
- 1月25日
- 2月7日
- 2月19日
- 3月2日
- 3月8日
- 3月20日
- 4月1日
- 4月8日
- 4月20日
- 5月2日
- 5月8日
- 5月20日
- 6月1日
- 6月8日
- 6月20日
- 7月2日
- 7月8日
- 8月1日
- 8月8日
- 8月20日
- 9月1日
- 9月7日
- 9月19日
- 10月1日
- 10月8日
- 10月20日
- 11月1日
- 11月7日
- 11月19日
- 12月1日
- 12月8日
- 12月20日
だいたい同じ日程ですし、血忌日が関係するイベントが少ないので、気にしやすい暦と言えるでしょう。
「血忌日」にするといい事としてはいけない事は?結婚や契約・宝くじは?注射はダメ?
特別するといい事はありませんが、「歴注下段」の占い的にはしてはいけないと言われる事はあります。
「血が出ること」に関する行動はしてはいけない?
血忌日は、その名の通り「血が出ること」に関する行動はすべてNGとされています。
たとえば、手術や針灸、狩猟で動物を殺生すること、死刑執行などがそれにあたります。緊急手術となった場合を除けば、現代の私たちには、あまり直面しない暦と言えるかもしれません。
結婚・入籍もしないほうがいい?
一見関係ないように感じますが、奉公人の雇い入れや嫁とり(結婚)も凶とされているので、結婚関連の日取りを選ぶのであれば、できれば避けた方が良いでしょう。
契約・宝くじ購入は問題なし?
ただ、この血忌日は「血」に関することだけの特徴的な暦なので、宝くじの購入や、血に関係のない契約ごとであれば、問題はナシ。引っ越しもOKですが、張り切ってけがをしないように気をつけてください。
「血忌日」と注射との関係は?特にしないほうがいい?
血忌日は、「其日不可針刺出血」と書かれているように、針を刺して出血することが凶とされ、注射には向いていません。
もし、知らずに血忌日に予約をしてしまったのであれば、お祓いをしてもらうと良いでしょう。とはいっても、血忌日の書かれる暦注下段は、科学的な根拠のない占いです。
また、入院している方などにとっては、注射をすることで回復できるという一面もあります。血忌日を恐れすぎる必要はないと、覚えておいてくださいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?暦注下段のひとつ、血忌日がどんな日か、おわかりいただけましたか?
名前のイメージどおり、出血に注意するべき凶日でした。血忌日は、名前こそおそろしいですが、日にちはそこまで多いわけではなく、実際には直面する機会が少ない暦なので、そこまで恐れる必要はないのではないかなと思います。
手術を控えるようにと言われても、なかなか難しいですが、狩猟などの行為には、時折、こういった殺生を制限する日がもうけられていても良いのかなと感じます。
暦注下段には凶日がたくさんありますが、すべて科学的根拠のない占いのようなものです。あまり気にしすぎずに、「この日は注意しよう。」くらいの気持ちで、参考にしてみてくださいね。