なんだかすべてがうまくいかない日って、やっぱりありますよね。
今日は悪い事ばかりだったのに、カレンダーは仏滅というわけでもない。そんな時は、違う暦が影響していたのかもしれません。
暦には、大安、仏滅などの「六曜(ろくよう)」などの他にも、「歴注下段(れきちゅうげだん)」という占いが載っています。この中には、一日中、全てのことがうまくいかない凶会日という凶日があります。
これはあまり知られていないので、ぜひチェックしてみてください!
目次
凶会日の意味由来は?
市販の暦では、「くしえ、くしゑ」、カレンダーなどには「くゑ日」などと表記されることもあります。
文字からもわかるとおり、この日は悪事が集まる凶日とされています。凶会日の由来はハッキリしていませんが、陰陽五行説から生まれたとは言われています。
この日は陰と陽の調和がうまくいかないので凶運となり、「万事に忌む日」とされています。
特に慶事に対して凶なので、結婚式などのおめでたいことは避けた方が良いでしょう。
枕草子にも記載があり
枕草子にも「血忌日(ちいみにち)」や「天火(てんか)」「地火(じか)」などと一緒に凶会日の記載があり、陰陽道の流行っていた平安時代に活用された、とても古い暦であることがわかります。
枕草子に何と書いてあった?
恐ろしい意味の凶会日ですが、枕草子には、現代の言葉で簡単に言うと、以下のような記載があります。
凶会日が、暦の中では比較的軽い扱いをされていたのかな?と感じるような記述ですよね。
また、第246段には、
思わずクスッとしてしまいますね。枕草子はかの清少納言が日々思ったことなどを綴った書物です。
凶会日は、あまり恐ろしく考えすぎなくても良さそうですね。
凶会日はいつ?2024年はいつ?
十干十二支は、十二支と「庚(かのえ)、丙(ひのえ)」などの10個の文字(十干)を合わせて、「丙午(ひのえうま)」などと、毎日の日付を表す方法です。
各月ごとに、凶会日となる十干十二支が決まっており、その日を選びます。
各月の凶会日
- 1月…辛卯、(庚戌)、甲寅
- 2月…己卯、乙卯、辛酉
- 3月…甲子、乙丑、丙寅、丁卯、戊辰、壬申、戊申、庚辰、甲申、甲辰、丙申、甲辰、庚申、(癸亥)
- 4月…戊辰、(己巳)、辛未、癸未、乙未、己亥、丙午、丁未、
(丁巳)、戊午、己未、癸亥 - 5月…丙午、(壬子)、戊午
- 6月…己巳、丙午、丁未、(癸丑)、丁巳、(戊午)、己未
- 7月…乙酉、甲辰、庚申
- 8月…己酉、乙卯、辛酉
- 9月…(丙寅)、甲戌、(戊寅)、(庚寅)、辛卯、壬辰、癸巳、甲午、乙未、丙申、丁酉、戊戌、(壬寅)、庚戌、甲寅
- 10月…乙丑、己巳、丁丑、戊子、己丑、戊戌、己亥、辛丑、
壬子、癸丑、丁巳、癸亥 - 11月…戊子、丙午、壬子
- 12月…戊子、丁未、壬子、(癸丑)、癸亥
ここでいう月とは、旧暦の月切りになるので、現代のカレンダーとは少しずれています。()内は、貞享暦に変わった時になくなったものです。かなり独特な配置で、年ごとに日数が変わります。
2024年の凶会日
- 1月25日
- 2月20日
- 3月16日
- 4月10日
- 4月14日
- 4月26日
- 4月30日
- 5月1日
- 5月2日
- 5月3日
- 5月4日
- 5月19日
- 5月31日
- 6月4日
- 6月11日
- 6月23日
- 8月8日
- 8月24日
- 10月13日
- 10月17日
- 11月1日
- 11月9日
- 11月20日
- 11月21日
- 11月30日
- 12月8日
- 12月14日
月によってずいぶん差がある、めずらしい暦ですよね!
「凶会日」にするといい事としてはいけない事は?入籍や引っ越し・契約は?
する事・向いている事
凶会日は、全てにおいて縁起が悪いので、残念ながらする事、したほうがよい事、向いていることはほぼありません。
しない事・しないほうがよい事【入籍・引っ越し・契約】
凶会日は特に吉事に不向きと言われています。
結婚、入籍、納車はもちろん向いていません。一般的に吉事とされる引っ越しも控えた方が良いでしょう。日取りを気にする大きな契約ごとなども、向いていません。
とはいえ、凶会日の多い月は、全部を避けるのは難しいでしょう。
暦注下段は、迷信とも言われる根拠のない占いです。中でも凶会日は知名度が低く、あまり優先されないので、気にしすぎる必要はないでしょう。
まとめ
いかがでしたか?暦注下段の凶日のひとつ、凶会日がどんな日か、おわかりいただけましたか?
とにかくすべてのことに向かない悪日ですが、「そこまで気にする必要もないのかな?」と感じる一面もありました。そもそも暦注下段は、科学的根拠がないため、迷信とも言われる占いです。
凶会日を全部信じていたら、前に進めなくなってしまいますよね。暦は「気をつけよう。」というくらいに考えて、楽しんで使ってくださいね。