十五夜は知っているけれど、十三夜は初めて聞いたという人も多いのではないでしょうか。
あまり耳慣れない十三夜について紹介します。
目次
十三夜とは?毎年日付が違う?同じ?旧暦で9月13日の夜?
現在の十三夜は10月18日頃です。頃と言うのは多少ズレがあるからです。
旧暦は新暦に当てはめるとズレが生じます。毎年日付が同じだったり異なったりもするのです。大体、10月中旬から下旬にかけての1日になります。
お月見は昔、美しい月を眺めながらお酒を飲んだり楽器による音楽を楽しんだりする風流な遊びでした。
平安時代には貴族の間で行われていましたが、それが江戸時代に入ってから徐々に庶民にも広まったとされます。
十三夜は満月ではない?少しだけかけているほうが美しい?
満月よりもほんの少しだけかけています。どうせ見るなら満月の方がいいのではないかと感じる人もいるかもしれませんが、欠けている月の方が美しいという考え方もあります。
これは日本人独特の美意識で、不完全なものに趣を感じるのです。満ち足りたものよりも不足がある方が美しく見えるという美意識になります。
十三夜と十五夜との違いは?十五夜は中国から?十三夜は日本に元々あった?
十五夜は中国から伝えられた風習で、それが日本に伝わり貴族の間で流行しました。それに対して十三夜は、日本に元々あった風習です。
月を愛でる習わしは、日本にも中国にも共通しています。江戸時代には、十五夜にお月見をしたら十三夜にもお月見をしないと縁起が悪いと言われていました。
十五夜だけお月見をすることを「片見月」と呼びます。
十三夜には何する?夜に月を眺める?
昔の貴族は船を浮かべ、お月見のために宴を催したとされます。
お酒を酌み交わし、管弦を使って音楽を奏でたり詩歌を詠んだりする風流な遊びでした。それが庶民の間に広まると、その年の収穫を祝う風習と結びついていったといわれています。
現在は盛大な宴が催されることは少ないですが、家族や友人と月を観賞するという人も多くいます。
夜は寒く感じられる時期なので、お月見を楽しみたい時には防寒対策を忘れないようにしましょう。
十三夜のお供え物は?月見団子で幸せや健康を?すすきや秋の七草で魔除けに?
お供え物で外せないのが月見団子で、月見団子を13個山型になるように積み重ねます。月見団子は丸い形を月に見立てたもので、幸せや健康を願うものです。お月見の際の月見団子をいただくと、幸せになれるという言い伝えもあります。
それからすすきを飾るのも一般的です。稲穂の代わりに見た目が似ているすすきを使ったとされており、すすきには魔除けの効果もあるといわれています。
お月見の際に供えたすすきを玄関に飾っておくと、その年は無病息災でいられるとも言われています。
また、同じく魔除けの効果がある秋の七草を飾ることもありますよ!
秋の七草って?って人は別記事を参考にしてください。
十三夜には季節の野菜や果物も供える?
この時期に食べ頃を迎える豆や栗なども昔からお供え物とされてきました。
豆や栗は日本で古くから食べられている貴重な食物です。
また、地域によっては果物のぶどうを供えることもありますよ。
十三夜に酒は必要?飲むなら日本酒?
日本では桜の花を愛でる花見も盛んですが、やはり大人の宴として行われてきました。
伝統的な文化を感じられるので、やはり飲む酒といえば日本酒がおすすめです。美味しいお酒を楽しみながら、月を愛でるというのはとても贅沢な時間になります。
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十三夜の別名は?後の名月?栗名月?豆名月?
十五夜は中秋の名月と呼ばれていますが、十三夜は十五夜の後にくることから「後の名月」と呼ばれています。
また、その時期の農作物である栗や枝豆を供える地域もある為、そのようば地域では「栗名月」や「豆名月」と呼ばれることもあります。
ちなみに十五夜にはその時期に収穫できる里芋を供えることが多いので、芋名月と呼ばれています。十五夜については別記事で紹介していますので興味があれば合わせてご覧ください。
まとめ
十三夜は旧暦の9月13日の夜(現在の暦では10月)のことを指しており、月を眺めて楽しみます。
綺麗な月を見る為のお月見をするのですが、その時のお供え物の定番は月見団子やすすきです。さらに、その時期に食べ頃を迎える栗や豆といった作物をお供えする事もあります。栗や豆を供えることが多い地域では、十三夜は別名「栗名月」「豆名月」と呼ばれることもあります。
大人の風流な遊びなので、日本酒も欠かせません。今度の十三夜は日本酒でも飲みながらお月見してはどうでしょうか。