3月の弥生(やよい)や12月の師走(しわす)なんかは聞いた事がある人も多いのではないでしょうか。
その他にも1月から12月の各月の和風月明の読み方や期間、意味由来について紹介していきます。
目次
和風月名はいつから出来た?起源は?【日本書紀にも記載?】
起源は日本最古の書籍として有名な「日本書紀」に記載されている事が分かっています。
しかし、確実な起源の情報は分かっていません。
日本書紀に記載されていた?720年以前からあったのか?
「日本書紀」は元号が養老(ようろう)4年の時、つまり西暦で言うと720年の時に完成したとされているので相当古くからある事が分かります。720年に完成しているのでそれ以前と分かりますよね。
ちなみに書かれたいたのは「四月(うげつ)」「二月(きさらぎ)」との訓読みが書かれていたようですよ!720年よりも前にあったと言うから驚き。
和風月名はいつまで使われた?実は現在でも生きている?
実は和風月名は間違いはあれど現在でも使われている?
カレンダーを確認する人は気づいているかもしれませんが、4月は卯月、5月は皐月と記載されている通り、各月に和風月名記載されているカレンダーも多いですね。
和風月名は本来は旧暦(太陰太陽暦)の季節を元に作られたので現在ではズレがある
その為に、和風月名を季語に使った俳句などを知っている人にはその季語を使っている割には時期が合っていないと感じた人もいるでしょう。
現在では新暦を使っている為に本来の和風月名が意味する時期(季節)とはズレがある事を覚えておきましょう!
和風月名の各月の読み方と意味由来は?
そんな各月の和風月名の読み方と意味由来を簡単に紹介しています。
睦月【1月】
お正月に家族や親戚が集まり、身分や年齢に関係なく睦み合うことから「睦び月」となり、「睦月」になったと言われ、この説が有力とされています。
睦み合うとは、互いに親しみ合い仲良くすることです。新年に家族や親戚などが集まり、和やかに過ごしながら親交を深める様子を思い起こせば、睦月という和風月名がついたことに納得できると思います。
如月【2月】
まだ寒い季節なので更に一枚服を着る「衣更義」や「着更着」、これからどんどん暖かく陽気になる・春めくという意味の「気更来」や「来更来」、更に植物が生え始めると言う意味の「生更木」など、本当に様々なことに由来した言葉に「きさらぎ」があったのです。
そのもともとあった「きさらぎ」という言葉に、中国の2月を表す如月(にょげつ・じょげつ)という漢字を当てて、現在の如月となったと言われています。
中国の如月は、「二月を如となす」という昔の言葉から来ており、神の意思に従って現れる、つまり植物や生き物が春に向かって動き出すことを意味します。
弥生【3月】
弥生の「弥」の字は、弥生という言葉以外では、和弥などの男の子の名前などでも見かけることがありますね。
「弥」はもともと「彌」という字でした。この字は弓の弦の端と端を合わせると言う意味があり、そこから端まで行き渡るという意味になりました。その後「弥」となった時に意味が派生して、「ますます、いよいよ」などの意味を持つようになりました。
「生」はもちろん木々などの自然が生まれることを意味しますから、たくさんの命が芽吹き、ますます満ちていく様子がイメージできますね。
日本には「木草弥や生ひ茂る月(きくさいやおいしげるつき)」という言葉がありました。
それが転じて「弥生(いやおい)」、そして「やよい」と呼ぶようになったようです。
卯月【4月】
卯の花というのは、ウツギ(空木)という植物のことです。
ウツギは、アジサイの仲間で、5~6月に小さくて真っ白な花をたくさんつけます。卯月の季節には、ウツギにたくさん美しい花が咲くことから、卯の花が咲く月=卯月となったと言われています。
旧暦の卯月は桜の季節ではなかったようですが、ウツギの美しい花が咲いていたのですね。
皐月【5月】
和風月名は、季節の特徴や、農耕から由来していることが多いものです。
当時、皐月の季節は、主に田植えのシーズン、みんな一斉に苗を植え始めたことでしょう。そこから「早苗月(さなえづき)」という言葉が生まれ、さつきに変わったという説があります。
苗は田んぼに植える前に、ある程度、別の苗床で育てておきます。その少し育った苗のことを早苗というのです。
また、「皐」という漢字には、「田んぼの神様に捧げる稲」のことを指すとも言われているため、皐月となったとも言われています。
水無月【6月】
旧暦の6月は梅雨明けということもあり、田んぼに水を引く大切な時期でした。
そこで、この月が「水の月」と言われるようになり「水無月」となったという説があります。「無」は無いという意味では使わず、助詞の「の」として使われていたのです。
つまり、水は豊富にある季節ということなのです。その頃の人々には、稲作が生活の中心となっていましたから、水を引く月を名前にするのも、自然な気がします。
文月【7月】
文月の由来には、ロマンチックなものがあります。古来からある7月の行事と言えばなんでしょうか?…そう、七夕ですよね。
七夕は現在では7月7日ですが、旧暦では少しずれて、8月の中旬辺りに行われていました。地方の七夕祭りは8月にあることでもわかると思います。
七夕の行事では、芸事の上達を祈願して願い事や詩を作って短冊に飾っていました。その風習が「文を広げて晒す月」と言われるようになり「文被月(ふみひろげづき)」から文月になったと言われています。
葉月【8月】
旧暦の8月(8月下旬から10月上旬辺り)ともなると、夏の暑さも峠を越して、少しずつ秋の訪れを感じるころになります。
紅葉が始まり、徐々に葉も落ちてゆきます。そこから「葉落ち月(はおちづき)」と言われるようになり、それが派生して「葉月」になったという説が、一番有力とされています。
長月【9月】
長月というからには、何かが長いのでしょう。では何が?先ほどふれたとおり、旧暦の9月はかなり秋も深い頃です。
その頃になると、夏を終えた人々は「ずいぶん日が短くなったなあ。」と感じ始める頃ですよね。
つまり、「夜長月(よながづき)」という言葉から、長月となったと言われているのです。
神無月【10月】
この季節には、各地の神々が島根県の出雲大社に集合して、様々なことを話し合っているという説があります。つまり出雲大社に集まってしまうので各地に「神様がいない月」から「神無月」と言われています。
反対に出雲大社の近くでは、この時期を「神在月(かみありづき)」と呼んでいるようです。
霜月【11月】
師走【12月】
まとめ
和風月名は日本書紀にも記載されているくらい古くからあり、そして旧暦と新暦の違いによって意味する季節は変われど、現在でも使われています。
カレンダーを目にする時があったら和風月名が記載されていないかチェックしてみましょう。そしてここで紹介した読み方や意味由来を参考に当時を想像してみるのも楽しいかもしれないですね!