そしておまつりが終わると、お母さんに「早くしまうのよ」なんて言われて…。それはなぜだったのでしょう?
ここでは雛人形についての疑問を紹介していきます。
目次
雛人形はいつ出して飾るの?おすすめの日とダメな日は?
実は、雛人形を出す日というのは厳密に決まっているわけではありません。
立春の日から雛祭りの一週間前あたりがおすすめ?
雛祭りは春の節句ですから、春の始まりと言われる立春の日(りっしゅん・2月4日あたり)から雛祭りの一週間前くらいが良いと言われています。
立春の日以降は、前日の節分で家の中から厄が抜けており、とても良い時です。
雨水の日が特におすすめか?
中でも比較的おすすめの日は、雨水の日(うすい・2月19日あたり)です。
雨水の日って?って人は別記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
雨水は冬の氷が解け雨になり農耕が始まる時節です。水の神「弥都波能売神(みつはのめのかみ)」は豊穣と子宝の神と言われていて、この日に雛人形を出すと女の子は良い結婚ができると言われています。
1月に飾るのはNG?
ですが1月に飾り始めるのは控えた方がよいです。
「三月掛け(みつきがけ)」と言って、雛人形に限らずお祭りを3ヶ月にわたって行うのは縁起が悪いと言われています。
「居心地の良いところにいすぎると嫁げない」と言った意味のようで、年配の方は少し気になる方もいるようです。
雛人形を出す日に迷っているって人はぜひ参考にしてくださいね!
雛人形はいつ片付けるの?おすすめの日は?
そんな有名な逸話は、実はそんなに根拠のあるものではないのです。
「お片付けもすぐできないようでは、早くお嫁にいけないのよ」というような、女の子へのしつけの意味が強かったようですね。
片付ける日もはっきりとした決まりはなく、雛祭りの後、2週間を目安に片付ければよいとも言われています。
雛人形を片付けるおすすめの日がある?
それは啓蟄の日(けいちつのひ・3月6日あたり)と言われています。
啓蟄の日について詳しく知りたい人は別記事で紹介していますので参考にしてください。
「啓蟄の日」は「雨水の日」の次の時節です。
お祭りの終った雛人形は役目を終えています。時節をまたがずに、終わったものを潔く片づけるということに由来しているようです。
雛人形の片付けには天気もとても大切で、良く晴れた湿度の低い日が最適です。雛人形を湿気が含んだまましまい込むと、カビが生えたりシミができたりしてしまいます。
女の子の宝物の雛人形ですから、来年のお節句まで大切に大切にしまっておきましょう。
また、もう子供も大きくなったし雛人形を処分したい!って人は以下の別記事を合わせてご覧ください。
雛人形は受け継ぐのは大丈夫?親や姉妹のお下がりは可能?
実は、雛人形のおさがりはあまりおすすめできないと言われています。
もともと雛祭りというのは、医療が発達していない頃、幼い子供が病気で亡くならないようにと、人型の紙の人形にその子供の災いや穢れを背負ってもらい、川に流し厄を払うという「身代わり信仰」がはじまりだと言われています。
その後、その紙人形が少しずつ立体の人形らしくなり、人数や道具なども増え、現在の雛人形飾りになりました。
ですから、おさがりで雛人形をもらってしまうと、前の持ち主の厄を一緒に引き継いでしまうと言われており、おすすめされていないのです。
1人の女の子に1つの雛人形が理想?
そしてその子が無事大きく成長することができたら、その人形たちの役目は終わってしまうのです。その時を迎えたら、各地で行っている人形供養などにお願いして、「今までありがとう」と言って供養してあげましょう。
ちなみに年始に行う「どんど焼き」に雛人形を持って行ってしまう人がいますがあれはNG行為です。人形供養と「どんど焼き」は別ですので間違えないように。詳しくは別記事でも紹介していますので合わせてご覧ください。
とはいえ、3人姉妹などだと1人に1個雛人形を購入するのは難しいものですね。近年はコンパクトなかわいいものも増えているので、そういったもので1人にひとつ、用意してあげるのが一番良いのでしょう。
大手通販内で「雛人形 コンパクト」で検索すると現在はそのような雛人形が出てきますよ!
雛人形は親が買うの?祖父母が買うの?
おじいちゃんおばあちゃんは是非買ってあげたいと言うでしょう。
さて、雛人形というのはもらっていいのでしょうか?自分たちの子供なのだから、自分たちで買った方がいいのでしょうか?
母側の両親が用意する風習があった?
古くから雛人形は、おかあさん側のご両親が用意するという風習があったようです。
最近の結婚では、結納などをしっかりやっているところは少ないですが、以前は男性側から結婚支度金を出し、女性側が嫁入り道具を準備して持っていくというのが普通でした。
つまり子供の成長に関する道具類は、全部女性側の家から出すというのが常識でした。
さらにそれにはもう一つ理由があって、以前は現代と違って、娘が一度嫁いでしまうとなかなか会うことができず、孫ができても何度も何度もお邪魔するというわけにはいかなかった事情がありました。
だから、おかあさん側が節句の準備をすることで、おじいちゃんおばあちゃんが口実を作って孫の顔を見に来ていたと言われています。
現代でもその風習が残っている年代の方もいるようなので、もし新しく雛人形を購入しようと思った時は、一度さりげなく祖父の元で話題にしてみるといいかもしれませんね。そのような考えがあるのかも?
現在は子供の両親(親)が買う?様々なパターンがある?
特に近年ではどちらかと言えば、妻側の親の方が子供家族の家に出入りしやすい風潮がありますので、上記のような理由で購入することは少ないでしょう。
最近の傾向としては、購入にはさまざまなパターンが見られます。どちらかの実家が購入したり、両家がそれぞれ負担したり、子供の両親が自ら購入することもあります。
しかし、昔からの習慣が残っている地域もありますし、祖父母の考え方もあるでしょう。
祖父母が勝手に購入して、親の好みや生活スタイルに合わないということも避けたいところですね~。
いずれの場合も、誰が購入するのかきちんと話し合いをしておかないとトラブルの原因にもなりかねません。せっかくのお祝いを台無しにしないためにも、事前の相談が大事ですね。
まとめ
子供のころから自然と自分のそばにあった雛人形、こんなに様々な思いが込められていたのかと、驚いてしまう人もいるのでは?
また、準備する日や片付ける日も決まりはないもののおすすめの日ってのがあるのは意外ですよね。