ゴールデンウィークのスタートに当たる4月の月末にある祝日ですが、実は昭和の日は2007年に制定された新しい祝日でもあるのです。
昭和の日についてのよくある疑問とその答えを詳しく見ていきましょう。
ちなみにGW(ゴールデンウイーク)今年はいつからいつまで?って人は別記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
目次
昭和の日はなくなる?2024年は?
そもそも国民の祝日は、1948年7月に制定された国民の祝日に関する法律(通称、祝日法)によって決められています。祝祭日は国民の関心事であり、また、国民の生活・感情と密接なつながりがあるため、国会において決めることが適当だと、1947年に国会から意見が出されたことにより、国は政令によって祝日を定める方針を撤廃。国会が立法で祝日を制定することになりました。
これにより、「昭和の日」の有無は国会で話し合い決定されることになります。
昭和の日は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という祝日であることを考えると、「昭和の日」が無くなる可能性は低いと思われます。
しかし、あくまでも可能性が低いだけで昭和の日がなくなる可能性もゼロではないのです。
2024年の昭和の日はある?ない?
2024年の昭和の日は4月29日月曜日です。
内閣府のホームぺージを見ると、国民の祝日の中に、4月29日の昭和の日の記載があるため、2024年までは昭和の日がなくなることはありません。
昭和の日とみどりの日の違いは?
昭和の日
4月29日の昭和の日は、「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」という意味を持つ祝日で、日本の歴史上で重要な出来事が多くあった昭和という時代を振り返ろうという趣旨があります。
ちなみに、「昭和の日」はいつなの?意味由来は?って人は別記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
みどりの日
一方、5月4日のみどりの日は、「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」という祝日です。
新緑が美しい5月上旬にふさわしい趣旨ですね。
同じGW中だが祝日の意味は違う
ゴールデンウィーク期間中にある昭和の日とみどりの日は同じゴールデンウイーク期間中ですが、前述の通りそれぞれ祝日の意味に違いがあります。
昭和の日、みどりの日ともゴールデンウィーク中ということもあり、各地でさまざまなイベントが開催されます。
昭和の日であれば、地名や施設名に「昭和」が入っているところで昭和という時代を懐かしむ催しものが行われたり、みどりの日であれば、公園や植物園、庭園などで植物や自然に親しむイベントが行われたり、施設の無料開放が行われたりします。
それぞれの祝日の趣旨に近い親子で楽しめるイベントを探して、楽しい祝日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
昭和の日って学校休み?小中高は休み?大学は?専門学校は?
また、学校教育法施行規則第61条で、国民の祝日に関する法律に規定する日は公立小学校の休業日として記載されています。
中学校、高校ともこの規則に則っているため、昭和の日は小学校、中学校・高校は休みです。
大学は休みじゃない可能性もある?
文部科学省によると、「単位を認めるには15回以上の授業の必要がある」、「授業が15回以下の場合は、補講やレポートの提出で調整し15回以上にする必要がある」と、定められています。
これにより、授業回数が足りない大学は土曜日や祝日にも授業を行っているのです。
また大学は公立、私立で学校の運営方針が大きく異なります。小学校、中学校、高校のように、昭和の日だから休みと思い込まない方が良いでしょう。
専門学校は?
一般的に祝日は休みのところが多いようですが、例外もあるようです。
カレンダーを鵜吞みにせず、自分が通う学校、子供が通う学校の休業日を確認しておくと慌てることがなく、また家族の休日の計画も立てやすいと思いますよ。
昭和の日があるけど明治の日や大正の日はないの?
しかし、明治の日を制定しようという動きはあるようです。
現在、11月3日は「文化の日」として国民の祝日に制定されていますが、この日はもともと明治天皇の誕生日でした。
文化の日の意味や起源については別記事で紹介していますので合わせてご覧ください。
年中の祭日祝日の休暇日を定めた「明治6年太政官布告第344号」以降1873年から1911年までは「天長節」という呼び名で、11月3日が休日とされてきました。
1910年の明治天皇崩御後、大正天皇の御生誕日である8月31日が「天長節」となり、11月3日は平日に戻されるはずでしたが、明治天皇の下で近代国家の建設に取り組んできた記憶を有する当時の国民にとって、11月3日は特別な日であったため、1926年に「明治節」という祝日として制定されました。
1948年に制定された国民の祝日に関する法律によって、「明治節」は「文化の日」に改称されましたが、これらの経緯があるため、本来の由緒に基づく「明治の日」とし、明治時代を振り返ることを通じて国民としてなすべきことを考える契機にした方が良いという考え方があるのです。
日本の歴史を振り返った時に、明治が重要な時代であったという考え方は、昭和の日が祝日になった経緯に似ていますね。今後、明治の日が制定される日が来るかもしれません。
ちなみに「大正の日」の設定の動きは現在のところはないようですよ。
まとめ
昭和の日を詳しく見ていきました。祝日は法律によって定められていることが新たな発見でした。
祝日は変わることが無いと思い込んでいましたが、これまでも日にちが移動したり、別の名称になったり、新しく作られたりしていることが分かりました。
昭和の日は実は奥深い祝日だったのですね。