その次に来るのが「大暑(たいしょ)」というわけです。日本では1年間を二十四節気に分けて季節を表しているのです。
その名から分かるように、本格的に暑い時期ではありません。ちょうど7月7日から22日頃、梅雨時期も終わり暑さが実感でき始める時期というわけです。
ちなみに、もしも小暑の頃になっても梅雨時期が訪れなかった場合には、「梅雨入りの特定できず」といった年となるのです。数年に一度くらいのペースでこういったことはあるよう、じめじめとしてあの季節も嫌ですが突然に夏になるのも身体が付いていかず、体調を崩しそうですね。
梅雨がその年にあったかどうか、そのリミットとなるのが小暑(しょうしょ)というわけです。
目次
小暑とはいつのこと?2024年は?
毎年小暑は7月7日前後の事です。
旧暦なので毎年確定した日付ではなくその年によって違う事もあります。
毎年、「小暑」がいつなのか?を知りたい場合は毎年のカレンダーをチェックする必要がありますね!
2024年の小暑の日付
2024年の小暑は7月6日土曜日です。
この時までに梅雨が訪れるかどうかは、今の時点では分かりません。いずれにせよこれから大いに暑い時期がやってくるので体調管理に注意することです。
過去の小暑の日付を抜粋
参考程度に抑えておくと楽しいですよ!
西暦 | 小暑 |
---|---|
2017年 | 7月7日 |
2018年 | 7月7日 |
2019年 | 7月7日 |
2020年 | 7月7日 |
2021年 | 7月7日 |
2022年 | 7月7日 |
2023年 | 7月7日 |
日付がズレる理由は?【旧暦】
1年に1回、地球と太陽が決まった位置関係になったタイミングのことを小暑と名付けているので、「7月7日は小暑の日」というようにまるで誕生日かのように日付で決めているわけではありません。日付そのものが決まっている「節句」等とは全く考え方が違うのです。
ですので、もちろん【小暑=7月7日=七夕】でもありません。そのような年も多いですが、ズレる年もあるのです。
小暑は「旧暦の季節の名称」で、七夕は「節句」の名称であり、それがたまたま同じ日というだけです。日本のカレンダーって同じ日にいろんな行事が詰まっていて本当にややこしいですね。
では、どのような位置関係がきまっているのでしょうか。下記の図をご覧ください。
これは太陽の周りを1年間かけて地球が1週回る様子を示している絵です。決まった角度の場所ごとに名前がついています。
小暑はいつなのかというと、春分を基準にして105度の位置にきたときの日時となります。
1年という「時間」は、実は365日よりも6時間ほど多くあります。そのため、太陽を一周し元の位置に戻ってきたとき、カレンダーより6時間ほど遅れて戻ってきてしまうんです。
これによって毎年小暑の時間や日付が変わり、うるう年で調整されてまたずれる、ということを繰り返しています。
年によって日付がずれていくのは、上記のような理由からです。そのため、小暑が7月7日ではなく7月6日になる年は定期的にあるのですよ。
小暑とは季節をあらわす旧暦の名称?二十四節気とは?
旧暦で小暑と呼びます。
二十四節気とは?
先ほどの太陽の図をもう一度見てみましょう。
春分を起点に24等分された地球と太陽の位置関係の名前は、位置関係と同時に季節を表していたのです。これが二十四節気とよばれる旧暦の正体です。
二十四節気の小暑の期間
小暑の期間(=六月節)はその年の小暑の日から7月23日までの期間です。
小暑の前は「夏至(げし)」、夏至があけて小暑をすぎると7月23日からは「大暑(たいしょ)」の季節がはじまります。
小暑は、1年でもっとも昼間が長い夏至の一つ後の季節となりますよ。
小暑の季節と意味由来は?
この時期に徐々に梅雨が明けはじめ、本格的に日差しも強く気温も高くなって本格的な夏へとさしかかります。
夏の太陽に照りつけられ、じりじりと暑くなっていく季節です。蓮の花がひらき、蝉も鳴き始める時期ですね。
「暑中見舞い」をおくる期間でもある?
「暑中見舞い」をおくるのもこの期間です。
正確な時期で暑中見舞いを送りたければ、毎年小暑の日付をチェックすると良いでしょう。
いよいよ夏の幕開けの小暑は、なんだかわくわくする時期ですね。
暦便覧原文による小暑の意味は?
江戸時代にこよみを記した書物【暦便覧(れきびんらん)】によると、小暑は「大暑(たいしょ)来れる前なればなり」と記されており、本格的な暑さがくる前の季節であると説明しています。
「小暑の候」の意味と時期は?手紙やビジネスで注意
その意味と期間などを見てみましょう。
「小暑の候」の意味
「小暑の候」の意味は「いよいよ本格的な夏がはじまりましたが」というニュアンスの意味を込めた夏の時候の挨拶です。
いつからいつまで?
「小暑の候」が使える期間は「小暑」の日付の日から大暑の前日までになります。
例えば、小暑が7月7日の年と仮定した場合で例えると、7月7日から7月22日まで(大暑の前日まで)を意味しています。
暑中見舞いやビジネス文書、お中元等の時候の挨拶で「小暑の候」を使えるのは、その期間中になりますのできちんと覚えておきましょう。
使うときは時期に注意
「小暑の候」は、暑中見舞いの期間のうちの前半しか使うことができません。
- 小暑の期間:7月7日〜7月22日(小暑の日付が7月7日と仮定した場合)
- 暑中見舞い:7月7日〜8月6日(小暑の日付が7月7日と仮定した場合)
小暑の時期は暑中見舞いの時期より早く終わってしまい、それ以降は「大暑」の期間になるためです。大暑以降は「大暑の候」に変えなければなりません。
暑中見舞いに使うならば、送る時期をよく確認してから使うようにしましょう。
小暑の七十二候(しちじゅうにこう)
15日を5日ずつの期間に分けて、それぞれ「初候(しょこう)・次候(じこう)・末候(まっこう)」と呼びます。
古代中国発祥の季節を表す方式のひとつで、各七十二候の名称は、気候の動きや動植物の変化をさらに具体的に知らせるような短文になっています。
小暑の七十二候は以下のように記されています。
初候 | 温風至(あつかぜいたる) | 暖い風が吹いて来る |
---|---|---|
次候 | 蓮始開(はすはじめてひらく) | 蓮の花が開き始める |
末候 | 鷹乃学習(たかすなわちわざをなす) | 鷹の幼鳥(ようちょう)が飛ぶことを覚える |
夏の始まりに、まず暖かい風が吹いてきて、蓮の花が咲き始める時期としています。
鷹の幼鳥が飛ぶのを小暑のうちの5日間に当てはめるなんて、昔の人は自然や動物たちのことをとてもよくわかっているんですね。
まとめ
小暑について、意味や期間などは理解できたでしょうか。理解するのにここまで様々な周辺知識を必要とするのも、日本の歴史ならではですね。旧暦と新暦は本当にややこしいものです。
日常生活で使うことはまずないですし覚えていなくも困る場面は滅多にないとは思いますが、暑中見舞いの挨拶などのときは少しこの記事を思い出して、お役立てていただければ嬉しいです。