
どういった意味があるのか、この期間はどのように過ごすのが正解かなど土用の意味について探っていくこととしましょう。
目次
土用の意味・由来は?季節の変わり目?土旺用事(どおうようじ)?陰陽五行説?
自然界はすべてを陰と陽に分けることができる陰陽・「木と火と土と金と水」の5つの要素から成り立っているという五行説、古代中国ではこの2つを合わせた陰陽五行説が考えられてきました。
春夏秋冬の4つの季節はそれぞれに「木・火・金・水」に当てはめられ、それぞれの季節の終わりの18日間が「土」とされたのです。
つまり土用とは季節の変わり目を指す言葉というわけです。暑かったのが寒くなってきたり、寒さが緩んで暑くなったり、そういう季節の変わり目って必ずというように風邪をひく方・お肌が荒れてしまう方といます。
うなぎを食べて元気を得るなど、土用という言葉を付けることで気を付けようと昔の人は戒めたのでしょう。
具体的には立春と立夏・立秋・立冬直前の18日間が土用です。夏はお馴染みですがそれ以外の季節にもぜひおすすめの過ごし方というのがあるので、参考にしながらつらい時期を乗り越えるようにしましょう。

たとえば春の土用の期間中はいかやいちご・豆腐など「い」が付くものや白い食べ物を食べればよいとか、調べるとおもしろいですよ。
2025年の土用のいつからいつまで?間日はいつ?「春夏秋冬」
2025年の土用と間日を毎年チェックしている人も多いでしょう。
2025年の土用
- 【冬土用】
期間:1月17日(金)から2月2日(日)まで
冬土用未の日:1月26日(日) - 【夏の土用】
土用の丑の日:7月19日(土)と7月31日(木)
間日って?いつ?2025年は?
- 冬の土用:1月17日(金)~2月2日(日)、間日は1月21日、22日、24日、2月2日
- 春の土用:4月17日(日)~5月4日(日)、間日は4月18日、19日、22日、30日、5月1日、4日
- 夏の土用:7月19日(土)~8月6日(水)、間日は7月21日、22日、26日、8月2日、3日
- 秋の土用:10月20日(日)~11月6日(日)、間日は10月21日、29日、31日、11月2日
もちろんそれぞれの季節の終わりの18日程度といった法則がある以上は、それほど大きな日にちの変動はありません。

夏にうなぎを食べるのが良いというのはご存じでしょうが、うなぎはお高くてというなら「うがつく食べ物」つながりでうどんとかでもいいのです。五行思想より夏は火、そこからのつながりで赤色が良いとされるなど色もそれぞれに割り当てられていますよ。
土用に土いじりはだめ?草むしりやガーデニングもNG?これは迷信?
土いじりは避けましょう。ガーデニングを本格的にするだけでなく、草むしりしたり庭木を移動したりということさえ望ましいとは言えません。
農家は?間日に仕事する?
とはいえ、今は農家の方はごく一部であとは趣味で土いじりする程度ですから問題ありませんが昔の方にとって、昔からのしきたりとはいえ毎年18日間を4回も土に触れられないとなるとその間に農作物も枯れ、困ったこととなってしまいます。
そこで前述した「間日」が生きてくるのです。この日は例外、土用の期間でしたが触っても大丈夫な日となっています。

農家や大々的に土いじりをする場合は間日にするのが適切なわけですね!
土いじりがダメなのは陰陽道が関係している?それとも迷信?
実はこれもまた陰陽道が関係しています。
陰陽道で言われる神の一人である土公神が土を支配しているのが土用の期間であるとされたのです。ですので、土いじりについてはNGになります。
そして間日はその神様が天上に行っているので土を動かしても大丈夫とのこと、18日中に4・5回は間日があるので、ぜひその日を有効活用して土いじりをしてください。

季節の変わり目で体調も崩しやすい時期、野良仕事はそのくらいにした方が疲れが出ず良いのかもしれません。
土用に建築や引っ越しは大丈夫?
土に関連することの中には、土いじりだけでなく建物の基礎工事をおこなったり柱を建てたり井戸を掘る・増改築など土木工事全般の着手もまた大凶とされたのです。
土用と言えば丑の日のみが今は有名ですが、建設関係や土木関係の会社で働いている方だと他の土用もご存じの方が多いでしょう。
その期間は土を掘り返すことなくその前に着工といったところが今でも多く、陰陽道の考え方が残っているのです。
ちなみに、すでに着工してさえすればたとえ土用の期間が途中で来たとしても継続して行って問題なしとの解釈がされているので、土用のたびに工事が中断なんてことはありません。
引っ越しもNG?
結婚とか開業・就職や転職など、人生に関わるような大きなことはいずれもこの時期はやめておいた方が良いのです。

きっとそれもまた季節の変わり目であることが関係していたはず、ごく普通の普段通りの暮らしをしていても妙に体調がすぐれなくなる時期ですから、無理を控えていつも以上に安静に静かに暮らすべしということなのでしょう。
まとめ
季節の変わり目は体調を崩しやすいというのは現代でもあること、特に昔は医療も発達しておらずそれが悪化して死の危険性さえ出てきたのでしょう。
ぜひ土用は農作業もほどほどに、新しいことを始めるのもやめてゆったり過ごしましょう。栄養をしっかりとり入れることも大切です。